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映画「ブレードランナー」

ハリソン・フォード主演の「ブレードランナー」、1982年に製作されたアメリカの近未来を題材としたSF映画です。

改めてテレビで観ましたが、フォードが40歳の時の作品ですので「逃亡者」の大人を感じさせる演技よりも若者の正義感といった印象が強いです。

 

なにより、この映画の画質には感心させられました。

この映画、普通シーンは35mmフィルム、視覚効果は、合成時やコピー時の画質低下を抑えるために65mmフィルムで撮影されていますので36年前の作品とは言っても画質が気になる事はありません。

公開版では、映画会社が早く安くを優先したようですが、ディレクターズカット版やファイナルカット版では、当初の視覚効果を再現したようです。

特にファイナルカット版の画質は文句の付けようがありません。

 

一般のSFアクションは、展開が早くアクションたっぷりといったものが多いですが、この映画は物語をしっかり展開させ台詞も大切にしています。登場人物の描写も他のSFアクション映画では見る事の出来ない深みを見事に描写しています。

 

公開当初は、暗く希望の無い未来を描いている事もあり、あまり受けなかったようです。新聞にも「あらゆる面で偉大な作品」との賞賛と「めちゃめちゃで、ぞっとする」といった酷評が入り混じっていたようですし、アクション映画とは程遠かったため期待外れ、興行的にも同時期に公開された「E.T.」の半分と振わず多くの映画館で上映が打ち切られました。

 

しかし、時代が変わりビデオで繰り返し観られるようになると、ようやく内容が理解され評価が高まったようです。

ハリソン・フォード自身も当初はこの映画をあまり評価していなかったようですが、後年「この映画以降自由に出演作を選べるようになった」と言っていますので、観客がこの映画の良さに気付くのが遅かったのも頷けます。

 

今では、SFアクション映画を代表する作品ですが、主演のハリソン・フォードとヒロインのショーン・ヤングは、撮影中ずっと仲が悪かったそうです。

どちらが悪かったのか?どちらが意地悪だったのか?

名作の裏にこのような事があったというのも以外ですが、映画は出来上がった作品が全てです。

 

未来の話として政策された「2001年宇宙の旅」や続編の「2010年」、そしてこの「ブレードランナー」の時代設定は2019年です。

もう直ぐに2019年を迎えますが、人々が想像するよりも私たちの社会の変化はだいぶ遅いようです。