堺市の変人

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「NYタイムズの100日」

NHKのBS世界のドキュメンタリー「NYタイムズの100日」、政権と闘う報道機関「NYタイムズ」のドキュメンタリーです。

トランプ大統領は、政権発足以来、マスコミのニュースを「フェイクニュース」と決め付け報道機関を攻撃してきましたが、この番組は「NYタイムズ」が真実を求め政権と全面的に対決した貴重な記録です。

 

インターネットに押され部数が減少し、規模の縮小に直面している「NYタイムズ」ですが、権力が集中するアメリカ大統領に対し、全社を挙げてキャンペーンを行う報道姿勢に感心しました。「正義」を貫くアメリカンスピリットここにあり!勇気が湧いて来ます。

 

「ペンは剣より強し」という格言が思い浮かびますが、報道機関の第一の使命は「真実」を国民に向け明らかにすることに尽きます。多くの国でマスコミは、政府に気を使って自由な報道が出来ていないような気がします。というより、自由な報道が確立している国の方が圧倒的に少ない気がしてなりません。

 

日本でも、「森友・加計学園問題」が良い例ですが、もっと身近な地方レベルでも「おかしい?」という事が日常に起こっています。

「人の噂も75日」という言葉があるように、時間が経つと問題が解決されないまま忘れ去られるのが日常のようです。

 

このドキュメンタリーで感心するのが、「NYタイムズ」が、問題を風化させる事の無いよう自らがチームを作り真実を徹底して追及している姿勢です。

報道機関が「民主主義」を守っているという真実を痛感させられました。

 

日系アメリカ人の人権回復により「大統領自由勲章」を受賞している「フレッド・コレマツ」(日系二世)は、「何かおかしいと感じたら声を上げることを恐れてはいけない」と語っていますが、「自由」と「正義」の精神が報道機関にも浸透しているようです。

 

ニューヨーク本社の方針に憤慨したワシントン支局長の一言、「これでクビになるなら喜んで・・・」、ジャーナリストの真髄ここに有りといった感があります。

本社との電話応対をしたスタッフも同じく「クビになるのは僕だ」と笑ってましたが、痛快極まれりという印象的でした。

 

「NYタイムズ」の正義を守るために「おかしい」と思った事に対する徹底した追求姿勢は羨ましい限りです。

ついつい「仕方が無い」と諦めてしまう私の思考回路が完全に打ち砕かれました。