堺市の変人

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品格無き「二国間交渉」

最近、新聞紙上やテレビのニュース番組で「貿易戦争」という言葉が良く聞かれます。

トランプ大統領は、今日までの多国間交渉から二国間交渉へと、アメリカの政策を大きく変更しています。

カナダやメキシコとは一定の貿易ルールの整理が行われましたが、問題は中国、お互いが歩み寄る気配も無く、「貿易戦争」の体をなしています。

 

1929年10月(悲劇の火曜日)。ウォール街の株式相場の大暴落に端を発し、全世界に波及した「世界大恐慌」後、世界経済のブロック化が各国の保護主義的な貿易政策と繋がり第二次世界大戦の要因となったという反省から、1974年にガット(関税貿易一般協定)が作成され、1948年にガット体制が作られました。

 

これは、貿易における例外なき基本ルールを規定し、多国間の貿易体制の基礎を築き、自由貿易の促進を通じて世界経済の成長を促すものでした。

1994年には、ガット体制を発展させ、国際機関として位置付けるべくWTO世界貿易機関)が設立され今日に至っています。

 

これは、大国、小国にかかわらず定められた貿易ルールを順守する事により、各国の貿易に関する争いを避け、秩序を保つものでしたが、世界第一の経済大国アメリカが「多国間交渉」から弱肉強食ともいえる「二国間交渉」に方針を変えた事から、WTO体制の機能不全といった深刻な事態を招いているようです。

 

私の若い頃は、勧善徴悪の「西部劇」を見てアメリカの「正義」を感じ、若者がオープンカーで疾走する映像を見てはアメリカの「自由」を感じたものです。

アメリカ人のジーンズ姿なんて、もうカッコ良くて憧れたものです。

 

でも、最近は少し見方が変わって来ました。

「正義」・「自由」の象徴であった大きなアメリカという国が、少し小さくなったように感じます。

強い者が勝つ、力関係で物事を解決するという姿勢に「国家の品格」は感じられません!

日本はどうかな?