年に一度の贅沢
奈良県産のイチゴに「古都華(ことか)」という品種のイチゴがあります。
このイチゴは平成23年に品種登録された比較的新しい種類のイチゴなのですが、生産者も少ないようで、奈良県以外にはあまり出回っていないのではないかと思われます。
甘いだけでは無く酸味と甘味がどちらも高く、絶妙なバランスを保っておりとても美味しいイチゴです。
私の実家が奈良にあるので、途中の道の駅で購入するのですが、やはり美味しいだけあって少し高目です。
でも、家内は「徳島の桃イチゴよりずいぶん安いのに、古都華のほうが美味しい」と言い切っています。
その家内、意外とジャムを作りだけは文句も言わずにせっせとやっています。
「ジャムを作るなんて家庭的でお料理上手な奥さんなんだな」と思われる方が居たら困るので説明しておきますが、家内は決して家庭的でも料理上手でもありません。
凡犬と同じでただ食い意地が張っているだけです!
彼女はパンが好き!そしてパンに付けて食べるジャムも大好物です。
で、ジャムにはうるさいので自分で好みの甘さのジャムを作って食べるのが一番合理的だから作っているだけです。
果物100%のジャムは買うと高いですが、家で簡単に作ることができます。
煮沸処理して長期保存もできるので、家内は旬の果物を安い時に買って沢山作っては、せっせと保存しています。
春にはもちろんイチゴジャムです。いつもはスーパーの見切り品のイチゴを買ってきて作っているのですが、年に一度だけ「古都華」のジャムを作っているようです。(小粒の易いのが有ればですが)
先日、道の駅で小粒で値段の安い古都華を1600円分買って作っていましたが、ほんの少ししか出来ません。直径6センチ、高さ7センチくらいの瓶に3本出来ただけです。
原価だけでも一本600円、自家製でこの値段ですからもしお店で買うとなったらいくらするか・・・
出来上がったジャムは古都華の色そのままに瓶の中で深い紅色に輝いています。
年に一度だけの贅沢な赤色、でも貴重品の「古都華のジャム」!
もったいないのか家内はなかなか食べさせてくれません。このままでは、食べるのはイチゴの時期もとうに過ぎた梅雨くらいになるような気がします。
しばらくは「古都華」を夢見ながら、スーパーの見切り品イチゴで作ったジャムでお茶を濁すことになりそうです。