奇跡の犬
我が家の凡犬、推定10歳、ごま柴の雌です。
6年位前に徳島まで引き取りに行きました。捨て犬でしたが地元の中学生に餌をもらい生きながらえていたところを保護されたようです。
最初は大阪の保護団体から保護犬を引き取るつもりで応募したのですが、マンション(飼育可)のバルコニーでの飼育を私は希望していましたので、完全室内飼いが条件の保護団体からは断られたようです。
二匹姉妹で保護されました。当初、違う方のワンコをネットで家内が見付け保護団体に譲渡を希望しました。
しかし、希望していた犬はちょっと吠える癖のある犬でしたので「この子のほうが大人しいのでマンションで飼育されるのには向くと思います」と勧められた犬が現在の我が家の凡犬です。
我が家に来た当初は横断歩道を渡るのが怖くて脚がすくんでしまい、家内は犬を抱いて渡っていました。
もちろん「お座り」も「待て」もできない!散歩の仕方(人の横に付いて歩く)も分からない、車道をバスが通ればびびってクルクル回る等々、散歩もままならない状態の犬でした。
そんな状態から色々な事を練習し、今ではいっぱしの家庭犬の顔をして歩いていますが、この凡犬、あまり頭はよろしくないようです。
未だに室内のドアやふすまを開けることは一切できません!部屋から出たい時などは「開けてください」と言わんばかりにドアの前に座り、じっと人の顔を見つめます。(俺はお前の召使いかっ?!)
まあ、勝手にドアなど開けれない方が都合がいいのですが、知人が「家の犬は家にあるドアは全部勝手に開けてしまって困る」と話すのを聞いていると複雑な気持ちになることもあります。
また、家内が肉を調理していると必ずキッチンに行ってちょこんと座ってはおねだり。(おねだりされたら与えてしまう家内が一番悪いのですが・・・)
預り犬が食べ終わった後の器はかならずチェックしに行っては何も残っていないのに舐めてキレイにするという食い意地。
しかし、そんな凡犬に最近変化が!
今、預っている保護犬は食が細いため、よくご飯を食べ残します。
預り犬が食べ残したら、早めにお皿を下げています。食べ残しを置いておけば凡犬が目ざとく見つけて食べてしまいます。
しかし、何度かその行為を叱られているうちに食べなくなったのです。
それどころか、大好きな手作りおやつ(砂肝をオーブントースターで焼いたもの)を保護犬が見付けてテーブルの上から落として食べていた時にも凡犬は一切食べませんでした。
一番大好きなオヤツなのに・・・です。
私も家内もこれには感動しました「苦説六年半、やっとここまできたか」という感じです。
とは言え、まだ出来ない事も多くこれからも日々、躾の繰り返しなのですが・・・
何歳になった犬でも教えてやれば成長します「悪い犬は居ません、悪い飼主がいるだけです」と良く言われますが、真実の言葉なのだと凡犬が教えてくれました。
この食い意地だけが取り柄の凡犬に奇跡が起こったようです。
「おいで」と言っても、いたって反応が鈍い凡犬ですが少しは変わっていっているようです。
余りにも時間がかかりますが!