堺市の変人

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映画「地獄の黙示録」

地獄の黙示録は、コッポラ監督のベトナム戦争を題材とした映画です。

マーロン・ブランドロバート・デュバルマーティン・シーンデニス・ホッパー・・・出演者も豪華です。

さすがと思わせる映像と音楽が印象的な映画でしたが、従来の勧善徴悪的な映画と異なり、ベトナム戦争の「暗」部分を描写しています。

 

その意味では、「プラトーン」と同じく、戦争の悲惨さを告発するようなストーリーとなっています。

 

アカデミー賞では、「撮影賞」と「音響賞」を獲得している完全版は202分の大作です。

私自身、何回かこの映画を観ていますが、ストーリーは断片的にしか覚えていません。

 

しかし、ヘリコプターの編隊飛行と攻撃時に流れるワグナーの「ワルキューレの騎行」は、印象的で頭から離れません。

「2001年宇宙の旅」で使われたシュトラウスの「美しき青きドナウ」と同様に、クラッシックの名曲が、他に無いと言えるほど効果的に使われています。

 

最近のハリウッド映画は、CG(コンピューター グラフィック)なんかを使い、巨額の費用をかけて視覚に訴える大作が多いように思いますが、30~40年前の映画は、西部劇の「ダンス・ウィズ・ウルブス」にしても、「アメリカの正義とは何か?」といった命題に、真正面に向き合って、白人の独善的な考えを排しているのには好感が持てます。

 

オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史」なんかは、監督の主観が多く入っているようですが、政府の政策を厳しい目で見詰めています。

「よく、ここまで政権の悪口を言えるな!」「製作する方だけでなく、放送する方も勇気が要るのでは?」と感心させられました。

 

ベトナム戦争や西部開拓時代、近代の歴代政府の真の姿を直視した映画やドキュメンタリーが市民権を得ている事に感心しています。

いつかトランプ大統領を題材とした映画が出来るのでは・・・

 

アメリカで、未だ民主主義が健在に息づいていた良き時代だったような気がします。