いつもと違う風景・同じ風景
一昨日、いつものように公園の藤棚の下の吸殻入れの横で煙草を一服やっていました。
ワンコ二匹はしっかり「お座り」して、見た目はいかにも賢そうです。(見た目だけですが)
ゆっくり煙草を吸いながら、いつもと同じように周りを眺めていました。
草原と木々、低層のマンションや住宅、上に広がる空、浮かぶ雲、いつもと同じ景色が広がっています。
しかし、その日はいつに無く景色が落ち着いているように感じました。
雨上がりのせいで陽射しが強く無いせいか、草や木、建物や空の色が輝いていなくて落ち着いています。
全く同じ景色でも、これだけも感じが違うものかと驚いてしまいました。
ひょっとしたら、私の心の持ちようかな?
見る者の気持ちの持ち方で、同じ景色でも違って見えるのかも知れません。
うろ覚えですが、「宮本武蔵」(吉川英治著)の一節に、武蔵が道を歩いていたら、出合った老人(沢庵和尚)が、サッと身構えたので武蔵が理由を尋ねたところ「あなたの殺気が私を身構えさせた」と和尚が答えたというくだりがありましたが、私の心の持ちようで景色すらも見え方が違うようです。
「鶏が先か卵が先か」では無いですが、色彩が落ち着いているから心が落ち着くのか、心が落ち着いているから景色も落ち着いて見えるのか定かではありませんが、いつになくゆっくりと煙草を吸っていました。味もいつもより美味しかったです。
ちょっとした事ですが、同じ景色が違って見えるという感覚に、面白味を感じているオッサンでした。