人類の退化
エジプトのピラミッド近くで爆弾テロが発生し、ツアー中のベトナム人3人とガイドが死亡し負傷者も12名というニュースが流れました。
テレビ画面には破壊されたバスの映像と共に、2011年の「アラブの春」以来、混乱が続いているエジプトの映像が紹介されていました。
ここで驚いたのは、国内の対立が武力闘争にエスカレートしている中で紹介されていた映像はエジプト人同士が武器では無く「石」を投げ合っている光景でした。
きっと手元に武器が無く身近にあった「石」を見付け投げているところだったようです。
私は思わず家内に「人間は全く進化してないな」と愚痴ってしまいました。(私も含めてです。)
現代の兵器は、ミサイルから高性能の銃や戦車・戦闘機と科学技術の発展と共に、ボタン一つで一瞬にして何百、何千、何万人もの殺傷能力をもっています。
そういう時代にあっても「石」の投げ合いが今でも続いているというのは面白くも有り悲しくもあります。
石器時代以前には、「石」が主要な武器だったような気がしますが、21世紀にもなっても人の行動は変わっていないようです。
よく「歴史に学べ」という言葉を耳にしますが、結局、悲惨な戦争の歴史を私たちは教訓とする事は出来ないのかと思うと悲しい気持ちになります。
地球上で同じ種がこれ程までに殺し合うのは人類位なものです。
これ程科学技術が発展しているのに不思議なものです。
人類は進化していないどころか「退化」しているのでは?
そんな事を感じさせる映像でした。
「第三次世界大戦がどのように行われるかは私にはわからない。だが、第四次世界大戦が起こるとすれば、その時に人類が用いる武器は“石”と“こん棒”だろう」
20世紀最高の頭脳と言われたアイシュタインの言葉が思い出されます。