堺市の変人

堺市から情報を発信する変人親父です

思い出の保護犬たち (Part 2)

 前回に引き続き心に残った(長く居た)保護犬のエピソードをご紹介します。

「岳」

 This is Japanese「柴」、誰もが認める典型的なカッコいい柴でした。保護主さんも「これだけの柴はめったに出ません」と言っておられました。

 肉球を痛めた時、ワンコの顔をロックして肉球に軟膏(人間用)を塗ろうとしたら、そのまま「ガブリ」、ジーパンが破れ通算2回目の負傷となりました。そんなに深い傷ではありませんでしたので此方にも軟膏をぬっておきましたが、やはりワンコの咬み傷は「ズキズキ」します。

 毎朝、近所コーヒーショップまで犬の散歩を兼ねて行っていた頃が有りましたが、店長が一目ぼれ!(ご家族の反対で、ならぬ片思いでした。)

 バリケンに入る時も「ハウス」でOK!ある時など、撫でてあげて「ハウス」又撫でて「ハウス』、3回目位に「ハウス」と言った時には、「ウ―ウ―」怒ってバックをしながらバリケンに入ったのには笑ってしまいました。

 今では、ご夫婦と娘さんばかりの家庭で、「岳ちゃん」「岳ちゃん」といって可愛がられています。

「ドン」

 ブリーダが殺処分すると言っていた為、一次保護者から「なんとか受け入れてもらえないか」と強く保護依頼が来た為、保護(ミニチュアピンシャーが4匹も!酷い話です。)されました。その中の一匹がわが家に来たドンでした、推定2~3歳・雄

 満足にご餌も貰えていなかったようで、食べ物に対する執着が強く散歩の時は拾い食い、家でフリーにしているとゴミ箱あさりといった状態でした。トイレもシートで出来ず、当然犬同士の付き合い方も知らないので他犬に嫌われる等、全く良い所無しのワンコでした。

しかし、眠くなると必死で人にくっつくか、膝の上に這い上がってきて体を丸めて安心して寝る姿は天使のようでした

 食事の準備をしていると、座卓に置いた目玉焼きを盗み食いしたり、私が食べようとしているインスタント焼きそばを膝の上に座ったドンが横取り(その姿と素早さはまるで映画エイリアンのようでした)、これだけの高等技術を何処で身に付けたのか?

 数え上げたら切りがないほど、色々やらかした奴でしたがなんとなく憎めないワンコでした。

 時々思い出しては「あいつどうしてるやろか?」と家内と二人懐かしんでいます。

 これからも保護犬たちがわが家に喜びや笑いを運んで来てくれると思うと幸せな気持ちになります。 

思い出の保護犬たち(Part 1)

 既に30匹位の保護犬の預かりをしました.。小さいのや大きいの性格もガウガウ犬からベタベタ犬まで色々でした。(我が家はマンションですので大型犬は預かれません。)保護犬暦は6年と言ったところですが、その間の負傷回数は2回と年数のわりには少ない方かなと思っています。因みに、犬好きの家内の負傷暦は1回だけ?(何故か預かり主の方が少ないです。私はお手伝いだけなのに!)

 預かり期間は短いので3日、最長で6ヶ月位でした。困った事が有れば保護主(ドッグトレーナー)さんに何時でも聞けますので気は楽ですが、なにせ預かり物ですから元気な状態で保護主さんにお返しした時や里親さんにお渡しした時には、流石に「ホッ」とします。

 どの子も可愛いワンコ達でしたが、やはり長く預かっていたワンコ(なかなか里親さんが見つかった犬)は、はっきりと記憶に残っています。

「ゆい」

 沖縄の言葉で「ゆいまーる」の「ゆい」琉球犬と柴犬のミックス・雌・3歳でした。

 飼主さんに赤ちゃんが生まれるということで飼育放棄、全く可愛がられていなかったようで最初は人に対して唸り続ける犬でした。唸ったら飼い主が怖がり逃げていくものだという事が習慣になっていたようです。

 唸られても絶対目を逸らさず、鼻息がかかるまで顔を近づけて睨みあいをした末、ゆいの方が目を逸らして此方の勝ち!そんな睨み合いを3~4回続けてやっと上下関係が分かったようでした。(トレーナーさん曰く、躾は絶対良い形で終わらせて下さい。犬が勝ったら制御が効かなくなります。)

 しかし一旦、飼い主の事を「この人は悪い事はしない」「自分(ゆい)より上の生き物」と認識すると、ゆいは絶対の信頼を寄せてきます。この犬はとても頭が良い犬で「お座り」「ハウス」は軽くクリア!それどころか「そろそろ寝ようか」と人が立ち上がると、何のコマンドも出していないのに自らハウスに入るという話題の官僚顔負けの忖度(そんたく)上手を発揮します。今の飼主さんも「この子は一回教えたら理解します。」と自慢されていました。

 私(主人)の膝に乗る時は「よし」というコマンドを待ってからしか絶対飛び乗らないのですが、家内の膝に乗る時はコマンドを待たず自分が乗りたい時にさっさと乗るという順位付けのはっきりした犬でした。

 ゆいを撫でていたら先住犬が「私も」といって寄って来た事がありました。その時ゆいが「ウ―」と唸った為、「こらっ」と言って躾をいれました。ゆいは慌ててテーブルの向こうへ。私はこれ見よがしに先住犬を撫でていたら、ゆいは「うぉ~ん」と悲しそうな声を出して此方を見詰めていました。(根性の悪いオッサンです)

「よしっ」といってゆいを呼んだ時の嬉しそうに飛んできたゆいの顔は今でも忘れません。

 譲渡後、暫くしてゆいに合う事が有りました。黒々と輝いている毛並みからワンコがいかに可愛がられているかが解ります。一番嬉しい瞬間です。

「ホク」

 ハワイ語で「星」という意味の名前です

 迷い犬として保健所に保護され迎えが来なかった犬です。雑種・雄・推定3歳

 コーギーの血が混じっているのか足が短く、少し長毛で今にも噛みつきそうな怖い顔をした犬でした。動物病院の受付の方に犬種を聞かれた時なんかは、「エリザベス女王が飼っているコーギーの原種です」「犬種はワイルドコーギー」とかもっともらしく言っていましたが、一瞬本気にされたようです。家内がつかさず「嘘です!」と訂正を入れてました。(真顔で嘘を付くオッサンです)

 しかし、怖い顔には似合わず一旦慣れてしまうと、とても表情豊かな人懐こい犬でした。「ホク」と呼ぶと何時も耳を後ろに倒して「ニコニコ」しながら飛んで来ます。

 人と一緒に居ることが一番のご褒美で、夜も一緒に寝たがりました。私の布団に上がって来ると足で押し返されるので、いつも家内の布団の上に乗って寝ていました。

 この犬は性格はとびきり良いのですが見た目の悪さからか、なかなか里親さんが現れず気が付けば6ヶ月も一緒に暮らしていました。

 しかしある日、時々おじゃましているドッグラン&カフェのオーナーさんから「家に迎えたい」というお声が掛かりました。前回ランにおじゃました時にホクがオーナーさんの犬と仲良く遊んでくれた事がとても嬉しかったらしいです。「ホクは自分で里親さんを見付けたようなものだ」と何時も言っています。。

 今ではカフェの立派な看板犬となり、ホク目当てのお客様も来られていると聞きます。ホクは私達が行くと何時も満面の笑顔で迎えてくれます。

                                次回に続く

 

 

 

 

旅のスパイス

 旅の記憶を辿ると、これって事は無いのに何時までも残っている思い出があります。奮発して買い物をした事や有名な所へ行った事よりも、その時々のちょっとした地元の人との触れ合いや地方の他愛もない風景が意外と心に残っているようです。

 山からの帰り、お金が無かったので松本から名古屋までローカル線に乗った時には、当然の事ですが乗り降りは全て地元の人達でした。扉が開く毎に風が吹き込み日常の生活を運んで来ます。ある駅で入って来たのは「真っ赤なホッペ」の女学生!本当に「真っ赤なホッペ」なんです!昔は皆そうだったなあ・・・心の中で埋もれていた記憶が心地よく甦って来ました。そういえば、「洟垂れ小僧」も居たっけ、ミシンで縫った(補修した)ズボンの膝小僧が当たり前だった小さい頃の事が懐かしく思い出されます。

 以前、富山に下りた時(剱岳立山か忘れてしまいました。)も、旅人が立ち寄らないような小さな居酒屋で店のオヤジと楽しく飲んだ事がありました。連れが燗を頼んだら「この酒」はといってオヤジの講釈がひとしきり、チロリ酒が温まったら「ぼッ」と火を付けて「アルコール分を少し飛ばし旨みだけを・・・」と又講釈、挙句の果ては「旅の人(私達)が居るから静かにせい(富山弁は忘れました)」と他の客に説教する始末です。30~40年前の事ですが今でもはっきり覚えています。

 家内の経験ですが、30年くらい前に能登半島を友人と二人で旅行した時のこと、輪島の宿まで路線バスに乗ったのですが、その頃でも珍しくなっていた車掌さんがバスに乗っておられ、がま口を首にさげられて乗車賃を集めておられたそうです。(がま口、懐かしいですね。)乗客のお婆ちゃんが運転手さんに声をかけるとバス亭でも無い場所でバスは止まり、お婆ちゃんは御礼を言って降りていかれたそうです。そういう風景が当たり前のようで印象的だったと言っていました。

 松本駅だったか定かではありませんが、ホームでの時間待ちの間に発車の時刻を気にしながら「立ち食いそば」をかき込んだ事も懐かしく思い出されます。もし、今、ハサミで切符を切る改札が有ったら並んででも切って貰います。(バカ丸出し!)

 ちっぽけな思い出ですが、私には大切にしまっておきたい貴重な記憶です。

 

 

 

小さなパン屋

 六甲有馬ロープウェイの有馬温泉駅近くに自家製天然酵母でパンを焼いている小さなパン屋さんがあります。味は素朴の一言です。華やかさなんて、これっぽちも有りません!大地の恵みをふんだんに吸収した小麦(&ライ麦)の味がするパン達です。食べてみると、よく言う「わー美味しい!」という感じではなく、ギュッと中身が詰まってるといった食感です。しかし、何日かすると必ず「近くに行ったら又寄りたいな」と思ってしまいます。

 店の職人さん(といっても女性一人でやっておられるお店です。)も気さくな方で、「このパンは?」と聞くと、丁寧に美味しい食べ方も教えて頂けます。

 何時も買うメロンパン(一個140円・チーズ入り160円)、絶対他では見られない形ですが砂糖控え目の味は私の好みです。

 よく、パンを冷凍することがありますが、しっかりと造られたパンは冷凍後に焼いても十分美味しく頂けます。百貨店に入っているパン屋でも冷凍後に焼くと味が落ちたり、パサパサしていると感じる事がありますが、一つ一つ丁寧に造られたパンは冷凍保存しても味が落ちる事が少ないようです。

 3~4人も入ると一杯になる小さなパン屋さん。ご興味のある方は「有馬イーゲル」で検索してみて下さい。

 家内は、天満と北浜の中間位に有る「まん福ベーカリー」の食パン(パンドミー)がお気に入りです。とは言っても、行けば「あれも」「これも」といった具合で何時も買い過ぎてしまいます。今も横で「コロッケパン」「きなこもち」「ソフトミルク」・・・次々とパンの名前を叫んでいます。私のお薦めは「バゲット」ですが、食パンやバゲットは予約しておいた方が無難です。流石にこの店のパンは、他のお店(レストラン?)からも買いに来ておられました。

 私も家内もパンが好きで、新しいパン屋さんを見かけたらつい入ってしまいます。今も私の横で家内は「○○へ行ったらこのパン屋さんへ行こう」と計画をたてておりますが、何の下調べもせず偶然見つけたお店が美味しかったりすると、それはそれで大変嬉しいものです。

 体が動くうちに頑張らねば!!

犬の躾教室

 今日はワンコの躾教室、車で一時間程のドッグランで月一のペースで開催されます。(極寒時と真夏はお休み)

 ドッグラン主催でわが家で預かってる預かり犬の保護主(ドッグトレーナー)が先生、主に里親に出したワンコを対象に開かれています。家内は預かっているワンコのチェックも兼ねて通っています。

 この「ドッグラン」、大型犬・小型犬の区別なく一つのエリアでワンコが飛びまわっている所ですが、この教室もサル―キ―やゴールデンレトリバーからトイプーまで、純潔種から雑種まで一緒くたといった内容です。

 今回は、そんなにトラブルは無かったのですが多くの場合、犬同士が喧嘩をしたり、新参者を皆(ワンコ達)で狩ったり、行儀が悪いわんこが唸ったりといった問題行動が発生します。こんな時の先生の対処方法を参加者が実際に目で見、ある時には再現して飼い主が対応するといった教室です。もちろん日常の困りごともアドバイス頂けます。

 先生曰く「躾教室にワンコを預けるだけではお金の無駄です。飼い主がその気になって実際に躾をしなければ、ワンコはトレーナーのいう事は聞いても飼い主のいう事は聞きません。」

 ドッグランのオーナーが飼っておられるトイプー、酷い扱いを受けていたのを保護されたのですが、気に入らなかったら誰かを咬むまでは納まらないというような状態でした。「注意して下さい!あの子は飛んで来ますから!咬まれます!」とよく言っておられました。何年しても治らないので「この子は心に傷をもっているから」と半分諦めておられた様ですが、そこはやはりプロ、先生は一日でそのトイプーを制圧したそうです。

 先生はよく「悪いイヌは居ません。悪い飼い主が居るでけです。」とおっしゃいますが、「この子が悪く無かったんです。私が悪かったんです。」と笑っておられたオーナーの姿に納得させられるものが有りました。

 どちらかといえば、地面に押さえ付けたり、体をつついたり・・・・ワンコの体に教え込むことも必要によっては行うといった教室ですが、子犬が一人立ち出来るよう(生き延びられるよう)母犬が行う躾だなと思います。

 「可愛がる時は、思いっきり可愛がってあげて下さい。」これも先生の口癖です。

 きちっと躾をし、きちっと可愛がる。何時もワンコの事を大切に思い接したら、ワンコは飼主に対して絶対の信頼を寄せてきます。犬が人間に勝るとも劣らないパートナーになっている事がいかに多い事か!

 それにしても、我が家の凡犬は躾教室に通って何年にもなるのに大変進歩が遅いようです。

 「悪いイヌは居ません。悪い飼い主が居るだけです。」先生の声が聞こえて来ます。

結婚式

 今日は、姪の結婚式でバタバタしてました。

 リタイア前は同僚・後輩等の式によく呼ばれましたが、今は甥や姪も大方片付いていて、めったに式へのお呼びもかかりません。

 ここ10年位で2回目といったところですが、何もかも忘れてしまってますから準備が大変です。「靴は」一時探します。「タイピン・カフスは」又探します。「カッターは有ったかな?」「時計は?」「そういえばポケットチーフは?」・・・現役の頃の2~3倍の時間をかけ、ようやく準備が整った頃には少し疲れてしまってます。

 時代と共に結婚式の風情も大分変って来ているようです。ビデオが5本!しっかりと編集されており感動物ですが、5本ですよ5本!!(何時ものごとくオッサンの愚痴です。)

 讃美歌で「アメ―ジング・グレイス」が流れます。この歌は、奴隷船の船長だったジョン・ニュートンが神の愛により救われるといった事に起因する讃美歌です。アメリカで最も有名な讃美歌ですが「私のように悲惨な者を救って下さった。」という一節は、歎異抄親鸞)に通ずるものを感じます。でも、これは「懺悔」です。罪を犯して来た者の「懺悔」に違いは有りません。新郎お前もか!(私もですが)

 前回の結婚式では、挨拶の中で新郎が新婦(姪)に対し「新婦を絶対に悲しませません」とか言った時には食事中でしたが、思わず「うそつき」と呟いていました。加えて後日、挨拶に来た新郎に対し「あんな嘘ゆうたらあかんわ」と説教してました。(どこまでも嫌みなオッサンです。)

 「結婚とは判断力の欠如である。離婚とは忍耐力の欠如である。再婚とは記憶力の欠如である。」という結婚にまつわる名言を思い出しますが、私も披露宴の挨拶で新郎に対し三つの言葉を贈っていました。「わかりました」「ごめんなさい」「二度としません」

 最後の言葉は、あまり使い過ぎると良くないようです。

 

 

イヌは犬

 よく、トレーナーさんに「イヌは犬です。人間とは違います。」と言われます。しかし、実践はなかなか難しいようです。

 ワンコの散歩の時も、私は用(ウンチ)が済めばリードを短か目にして横に付かせます。なるべく人の先を歩かせない様注意しています。(ワンコが自分がリーダーだと勘違いしないよう!)

 そんな時、何時も家内は「もう少し自由に臭いを嗅がせてあげたら」といった具合です。

 生来のリーダー犬なんかはめったに居ません!99.9%のワンコは、命令に従い行動するのが本能のようです。わが家でも既に30匹位のワンコを預かりましたが、リーダーは必ず人間がなってあげなければ問題行動が出てくるようです。(一般に言う甘やかし)

 よく、散歩で通り過ぎる人や犬に吠えるワンコが居ます。怖くて吠えている場合もありますが、意外と多いのは群れ(飼主含)を守るために吠えることです。リーダーの素質が無いのに群れを守るために無理をしている訳ですから当然、ストレスが溜まり問題行動出てくる可能性が高いようです。

 トレーナーさんから「人間がリーダーになって下さい!」とよくお叱りを受けますが、それは、ワンコの行動を制限するのでは無く、犬の本能を理解しワンコも人間もストレスを感じないようにする事が大切だという事のようです。

 散歩の時も、ワンコが右へ行こうとしたら敢えて左に行くような事や、帰ろうとしたらもう少し散歩を続けるといった事も訓練として行っています。(何時もではありません)

 何でもワンコの思い通りになれば制御が効かなくなります。飼い主が良い事と悪い事の線引きをきちっと決めて、必要な時には躾を入れる。一旦躾を入れたら「必ず良い形で終わらせて下さい。」(トレーナーさん曰く)ように頑張っています。ワンコが勝ったと思ったら此方の負けです。ワンコを叱ったという自己満足ではなく、心底ワンコが負けたと躾切るよう注意をしています。

 私の経験では、ワンコの躾は何歳からでも遅いという事は無いです。此方が諦めれた時に躾は終わりワンコは不幸になっていく様な気がします。

 家族で躾の基準を統一することが大切です。我が家は?道理でわが家の凡犬は、進歩が無いようです。