堺市の変人

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「堺ファースト」で良いのか?

現在、堺市泉ヶ丘地区では近畿大学の医学部及び病院の移転という大きな問題が発生しています。

 

移転に伴い全国初の都市公園の民間企業(近大病院)への売却と、災害拠点病院堺市に移る事により南河内医療圏に災害拠点病院が無くなると共に堺では複数の災害拠点病院が必要以上に設置されると言う常識では考えられない計画が実行されようとしています。

 

現在の大阪狭山市は経済的にも近大病院に頼っていますし、1,000床規模の大病院が無くなりますので南河内医療圏の医療体制が著しく弱体化するのは誰が考えても避けようがありません。

 

大阪狭山市は現在地(狭山)に300床規模の病院は災害拠点病院として残すと言う近畿大学の説明に渋々近大病院の移転を了解していたのですが、昨年11月下旬になって近畿大学は大阪狭山から完全撤退という方針を明らかにしました。

 

当然、大阪狭山市長は「強い憤りを感じる。南河内地域の市町村と連携し、計画の変更を求める。」と怒りの声を表明していますが、これは至極当たり前の行動だといえます。

既に、大阪府堺市近畿大学は病院移転に向けて三者協定を締結していますが、締結前の大阪狭山市も入った四者協議の前提が覆されたのですから大阪狭山市長が怒るのも当然です。

 

現在地に病院を残すと言う前提が崩れたわけですから、私は三者協定そのものが無効になるのでは?と思っています。

このように無理だらけの近大病院の移転計画ですが、「行政の公平性」を踏まえ、これから大阪府厚生労働省がどのような判断を下すのか注視されるところです。

 

しかし、今回の近畿大学の計画変更に対し、堺市大阪狭山市大阪府の対応を見守っているようですが、堺市だけが良ければ他はどうなっても良いといった堺市の対応に違和感を感じます。

 

トランプ大統領の「アメリカ・ファースト」が多くの問題を生んでいるように、「堺ファースト」ともいえる今回の堺市の対応は、まるで大阪狭山市堺市の対立を醸し出していくような気がします。

 

高齢化と人口減少という課題を抱える泉北ニュータウンの活性化という主旨は分かりますが、近畿大学の信頼を踏みにじむような行いには賛同出来ません。

今からでも他の市町村を顧みない「堺ファースト」的な考え方を改めて欲しいものです。

 

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