堺市の変人

堺市から情報を発信する変人親父です

「敗血症」

2月に知り合いが緊急入院しました。

3日前の土曜日には、お母さんとコストコに行って買い物をしていたと聞いていたのに、その日の夜に発熱し、身体の節々も痛いからインフルエンザかも・・・と思い様子を見ていたらしいです。

 

翌日は日曜日だったので、家で寝て様子を見ていたところ、月曜日には車の運転も出来ないくらいに弱っていたそうです。

娘さんが運転し病院に行ったところ即入院!

 

入院から4日後、その子のお母さんから電話があり「娘がもうあかんね」と言われた時、家内は「最初、おばちゃんが何を言っているのか分からなかった」と言っていました。

電話口でも「え?おばちゃん何言ってるん?先週の土曜日に一緒にコストコ行ったっていってたやん?」と状況が分からず不思議そうに話していました。

 

彼女のお母さんは歳をとっているのに加え、気が動転しているので、病院名を聞いても覚えていません。

「なんか、身体のどこかに菌が巣を作っていて、そこから菌が血の中にはいって身体中の臓器を攻撃している」、「どんな菌か分かったころには死んでいると言われた」、「もう後一週間もたない」と言って泣くばかりで病名も分かりません。

家内もつられて泣きながら電話をしていました。

 

電話を切った家内がネットで色々調べてみると「敗血症」という病気に行き当たりました。

敗血症とは「細菌やウィルス・真菌が出した毒素が血中に侵入する全身的な反応で臓器障害などを引き起こしている状態」、肺炎や尿路感染症、腹膜炎などあらゆる感染症に伴って発生する可能性があるそうです。

 

菌、ウィルス、真菌(かび)などの微生物が原因となりえますが、一番多いのが細菌、新生児や高齢者などの免疫機能が脆弱な人がかかりやすく重症化しやすいということです。

 

死亡率が非常に高く、3人に1人が亡くなると言われ、脳卒中心筋梗塞より死亡率が高いとされています。

しかし早期発見と早期治療を行うことによって治癒率が高くなりますので、病気治療中の患者さんや高齢者、乳幼児をお持ちの親御さんにもっと広くこの病気を周知していく必要があるように感じました。

 

一般の医院では発見し難く、風邪や原因不明で済まされる事もあるようですが、今回の知人の一件でも、彼女は投薬治療中の身でしたので、敗血症の事を事前に知っていたら休日だといわずに、救急で病院に行っていた筈です。

 

初期症状が風邪に似ているので発見が遅れることが多いようですので、特に危険率の高い人には敗血症について説明し「こういう症状が出たら即大きな病院で診てもらうように」伝えておくだけでも救命率は高くなるような気がします。

 

高齢者や新生児に加え、癌や糖尿病で投薬治療している人は、免疫力が低下し菌を押さえ込めなくなる事があり、最悪の場合、「敗血症」といった事にもなりかねません!

家内は、これ以降、投薬治療している知人に「敗血症」の危険性を言い回っているようです。

 

 幸い知人は、一命を取り留め2週間程でICU(集中治療室)から一般病棟に移りましたが、危機を脱した後も内臓全体が弱っているため1年以上入院治療が必要になる事もあります。

これから長丁場の治療となるかも知れませんが、「敗血症」に負ける事なく早く元気になってくれると信じています。

「病気に負けるな!」というエールを心から贈りたいです。