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「アルハンブラの想い出」

スペインが生んだクラシックギターの巨匠「アンドレス・セゴビア」、ギターを田舎楽器からピアノやヴァイオリンのようなコンサートホールでも演奏される楽器に引き上げた「現代クラシックギター奏法の父」と呼ばれています。

 

今、彼の演奏する「アルハンブラの想い出」が流れています。

最近は、テレビを見ていてもエレキギターが主流のようですが、クラシックギターは響きが暖か、クラシック系の曲はエレキでは雰囲気が出ません。

1955年頃に録音されたものですが、暖かく深みのある音には感心させられます。

 

この曲は、スペインの作曲家・ギタリストのフランシスコ・タレガがギター独奏のために1896年に作曲したものですが、有名なスペインの「アルハンブラ宮殿」を訪れた際、感銘を受け作曲されたと言われています。

 

題材の「アルハンブラ宮殿」、作曲のタレガと演奏のセゴビアもスペインですので、これ以上は無いと言える程、曲の雰囲気が見事に伝わって来ます。

まるで、スペイン・アンダルシアの風景が目の前に浮かんで来るようです。

 

有名なギタリストといえば「ナルシソ・イエペス」や「クロード・チアリ」が頭に浮かんで来ますが、「アンドレス・セゴビア」のギターは、高度なテクニックを駆使しているにも関わらず、音が物凄く「素朴」に聴こえます。

 

大衆楽器からコンサートホールでも演奏されるにつれ、より大きな音を求められたギターの形状を変え、弦をナイロンに変更し、今日のクラシックギターという楽器を確立したセゴビアですが、彼の存在なくしてクラシックギターは語れないようです。

 

このセゴビアの「アルハンブラの想い出」は,ユニバーサル・ミュージック(昔はグラムフォン)から「セゴビアの芸術(二枚組)」として販売されていますが、MCAビクター(昔はデッカ)から出ている「セゴビア自撰名演集(一枚組)」でも十分に堪能出来ます。

 

一度、この暖かい音に包まれてみて下さい。