映画「48時間」
サンフランシスコ市警のジャック(ニック・ノルティ)と48時間だけコンビを組む事になった黒人囚人のレジー(エディ・マーフィ―)、初めは疑心暗鬼、相手を信用せず派手な喧嘩を警官に制止されるという事を乗り越え、何時しかお互いを認め合うという男のバディ(友情)ストーリーです。
1982年に封切られた刑事物、当然の事ですが出て来る車が今でいうクラシックカー、サンフランシスコの坂道を走る姿はイカしています。
これぞアメ車!車を観ているだけでも私なんかは楽しめます。
ポルシェの埃にまみれたオープンカーも粋でした。
今の車は、空気力学を追求していますので、同じような形になりがちですが80年代の車は、個性満々、どの車も違う顔をしています。(燃費は悪く地球に優しく無いですが)
昔の自動販売機や古い街並み、服も80年台・・・
当然の事ですが、日本映画の「ALWAYS 三丁目の夕日」を観ているようなものです。
「ALWAYS」は、2005年の製作ですが時代設定は1958年、街の風景や小道具にも苦労した事が窺われますが、「48時間」はアメリカの80年台そのものです。
この映画はエディ・マーフィ―のデビュー作、若く初々しいマーフィ―と渋い男性的な演技のノルティの掛け合いは見ものです。
監督のウォルター・ヒルは、偶然ライブに出演中のマーフィ―を見て惚れ込み出演を依頼したようですが、この事が無ければ今のエディ・マフィーは、無かったかも知れません。「ビバリーヒルズ・コップ」「星の王子 ニューヨークへ行く」「ドクター・ドリトル」・・・
彼無しには考えられません。
それにしても、アカデミー賞に2度もノミネートされたニック・ノルティの演技は、はみ出しデカにピッタリでした。
粗暴な刑事を地でやっているような感覚にさせてくれます。
平凡なパパから今回のような悪デカまでこなすノルティはさすがです。
映画とすれば「並みの上」かな?
しかし、テンポが良いせいか最後まで飽きずに観る事が出来ました。
男臭さ満々のバディストーリーは、ヒル監督のスタイルが十二分に表現されています。
最後は、ハッピーエンド、これぞアメリカ映画です。