堺市の変人

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ジョンコルトレーン「クレッセント」

J・コルトレーンと言えば正しくジャズサックスの巨人!天性の才能は勿論ですが生涯を通して理想のサックスを救道者のように追い求めた彼の思いは「私は聖者になりたい」といった言葉にも表れています。正直言って1955年にマイルスバンドに入りサックスを吹いていた時には、ファンからブーイングを受けていたようです。

 

1957年7月に彼は「神の啓示を受けた」と語っています。実際、この頃から彼の演奏は自信に満ちたものになっていったようです。

 

ソニー・ロリンズのサックスは圧倒的なパワーで音が飛んで来ますが、コルトレーンのサックスは情感・深みといったものが凄いです。

 

私が最も手にするCDは、「crescent(クレッセント)」、文句無しにサックスの音が堪能出来ます。入っている曲は全て彼のオリジナルですが、バラード調ですので60歳を過ぎたオッサンでもついていけます。

このCDの演奏は、超名盤の「至上の愛」よりシンプルで私には聴き易いです。本音を言えば、このCDを聞いて以来、コルトレーンのCDはこれしか聴いていません。

 

「神様」と言われ、不動の姿勢から自在な音を繰り出すチャーリー・パーカー

圧倒的なパワーで聴いていて元気が出て来るソニー・ロリンズ

取っ付き難いですが、他の奏者のサックスが物足りなくなるエリック・ドルフィー

どれも、現代では聴くことの出来ない名演奏です。

 

しかし、コルトレーンの「ハッ」とさせ、心に沁み込んで来るサックスは、誰が聴いても納得させられるものがあります。

 

ジャズサックスが好きな方は、是非一度聴いてみて下さい。