「何時も有難うございます。」
昨日の朝も凡犬と何時ものコースを散歩しましたが、少し気を緩めると家の方に帰ろうとする凡犬をリードで催促し渋々歩かせるといった精の無い散歩です。
せっかくの散歩ですから、普通の犬のように「喜んで散歩してくれたら」と何時も思ってしまいます。
お決まりのコースで公園の隣の道を歩いていると、向こうの方から手にビニール袋を持ったお年寄りが、ゴミを拾いながら歩いて来られました。
いかにもゴミを拾っているという格好では無く、ただ、手にスーパーのゴミ袋一枚だけを手にした姿は「今日はスーパーに行く道みちで、ちょっとゴミでも拾って行くか。ゴミはスーパーのゴミ箱にでも」と言ったスタイルです。
これ見よがしでは無く、自然な爺さんの姿に「カッコいいな!」という思いが湧き立ちました。
私に出来るかな?出来ません!
ちょっとした事ですが、私の心には未だそのような余裕が無いようです。
爺さんがだんだん近づいて来ます。
「何を言おうかな?」「何か伝えたい!」
すれ違いざま、「何時も有難うございます。」頭を下げて一言。
全くもって、平凡な言葉しか出ませんでした。
そういえば、昔、田舎道を歩いて居た時に、道端の水路で遊んでいたガキに、あまりにも明るく大きな声で「こんにちわ」と声を掛けられ、此方が戸惑い気恥かしい思いをしたのを思い出しました。
それから、40~50年、代り映えの無い全く不甲斐ないオッサンです。