堺市の変人

堺市から情報を発信する変人親父です

「春霞」

我が家の「梅」も満開・・・といっても1~2輪ですが、暖かさに誘われ「私は美しいでしょう!」と控え目に呼びかけているようです。

朝夕は未だ肌寒いですが、日中は上着も要らないかな?と思わせるような陽気でした。

 

外は「春霞」、天気の良い時には見える「明石海峡大橋明石大橋パールブリッジ)」も見えるようで見えない、「霞」の中に消えています。

冬の空気が澄んでいる時には、はっきりと世界最長の吊り橋が目を楽しませてくれるのですが、今日は見えません。

 

因みに、本州と四国を結ぶ橋の建設構想は、大戦(第二次)前からあったようですが、技術的な問題に加え、大型戦艦が明石海峡を航行出来なくなるという軍事上の問題から計画が見送られたようです。時代を感じさせられます。

 

この「明石大橋」は、1995年の阪神・淡路大震災をまたいで建設されていますので、橋を見ると、どうしても大震災を思い出してしまいますが、教訓を忘れないという意味で大切なのかも知れません。

大きな被害が出た大震災を、この美しい橋が物語っているというのも不思議なものです。

 

「春霞」で大橋は見えませんが、これから暖かい季節に向かっていくという心の「うきうき感」は楽しいものです。

じっと寒さに耐えていた草花の生命力を感じます。

植物が元気になり水分の蒸発が増え、潤いを保った空気が冷やされて、細かい水滴となり、春独特の「霞」となるようです。

 

「霞」という表現は平安の時代から、万葉の頃は季節に関係無く「霧」と呼んでいましたが、平安時代からは、秋は「霧」、春は「霞」と呼ばれるようになったようです。「霞」は「霧」と違い、私には暖かい雰囲気を持った言葉に思われます。

昔の人も澄んだはっきりした風景よりも、柔らかに霞んだ風景に情緒を感じていたようです。

 

時代の移り変わりで、最近は「黄砂」なんかも影響しているようですが、春独特のぼんやり霞んだ風景に、「ようやく春」という実感が湧いて来ます。

えっ! 明日はまた寒くなるの・・・