「朝のニュース」に感心しました!
今朝のABCテレビの「羽鳥慎一モーニングショー」で、面白いニュースが二つ流れていました。
一つ目は「筑後川の導流堤」、1873年に日本に招かれたオランダ人技師デ・レ―ケが造った堤です。
有明海は干満の差が大きく、土が堆積しやすいので船舶の運航を妨げる事が多かった事から、川の土砂が溜まるのを防ぎ、航路を確保する必要があったようです。
土砂で川底が浅くなると、川の土砂を浚渫(しゅんせつ)するのが一般的ですが、デ・レーケは、川の真ん中に水の流れに沿って堤を造りました。
これにより、川幅が狭くなった分、水流が速くなり土砂の堆積を防ぐようです。
なんと理にかなった事でしょう!
今の土木工事は、自然に逆らい押さえ付ける工事が多いように思われますが、筑後川の導流堤は、自然に逆らわないどころか、川の流れを巧みに利用しています。
つくづく感心しました。
二つ目のニュースは、福岡県の塩化ビニール管を用いたアサリの稚貝簡易育成装置「かぐや」が紹介されていました。
陸上の生け簀(いけす)で行う稚貝の育成よりも、驚くほど速く成長するようです。
生産コストも管にメッシュの蓋をし海に沈めておくだけですので従来の10分の1といいますから驚きです。
しかし、私が一番感心したのは、福岡県が所有する「かぐや」の特許が無償で使用出来るという事です。
当然、装置の製造販売や生産した稚貝の販売目的の場合は、福岡県との契約が必要なようですが、アサリを増やす取り組みについては、福岡県の特許と明示するだけで誰でも使えるようです。
「特許=お金」という時代にあって、救われるような気持ちになりました。
私の心の中に、心地よい風が吹きました。
このような朝のニュースで一日がスタート出来るなんて幸せです。