堺市の変人

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「トランプ」の次も「トランプ」?

なにかと話題の多いトランプ大統領です。

2月2日には、ロシアに対して「INF(中距離核ミサイル)全廃条約」の破棄を正式に通告しました。時を同じくしてロシアのプーチン大統領も条約を停止し、ミサイルの開発を進めると発表しています。

 

アメリカは、ロシアが条約に違反した新型ミサイルを開発したと言い、ロシアはミサイルが射程480キロ、INF条約の対象は射程500キロ以上なので違反には当たらないと、それぞれが主張しています。

 

どちらが正しいにしろ、世界で核の脅威が高まっていく事だけは確かです。

人類は、今日まで多くの間違いを犯しながらも、それを教訓として世界平和の構築に向けて努力してきました。

 

色々な問題を乗り越え、歩みは遅くても着実に世界の平和と共存というテーマに向かっていると信じていました。

「人類はそんなにバカではない」と信じていました。

 

しかし、最近は「人類の英知」というものに自信が持てなくなってしまいました。

トランプ大統領は、「アメリカ第一」を唱え、パリ協定、TPP,INF全廃条約と次々に世界の枠組みから席を蹴って退場しています。

 

つい最近まで、自由貿易の旗手として、世界平和のための警察として、大国アメリカがリーダーシップととっていました。

私も若い頃は、自由の国アメリカ、理想と正義が息づくアメリカに憧れたものです。

 

よく、「トランプ現象」といった言葉が使われ、いかにもトランプ大統領によって世界の秩序が乱れるような事が起こっている。「トランプが悪い」といった論調が多く聞かれますが、問題はそれ程単純では無いような気がします。

 

トランプだけが悪いのなら、大統領が変われば多くの問題が解決しますが、アメリカの社会がトランプを生んだような気がしてなりません。

徹底した経済合理主義が富の集中を生み、格差となって社会を不安定にしています。

 

政治が「富の再配分」という本来の機能を失い、益々「格差」が広がり「不満」が高まっています。

 

アメリカの極端な格差を生みだしたという面では、与党の共和党だけでなく民主党にも現状を作った責任があります。

トランプ大統領の支持率がそれ程落ちていません。私達が考えるよりも人気を保っています。

 

現状では、トランプ大統領が辞めても、社会情勢が改善しない限り、人々の不満を食らう次の「トランプ」が現れるような気がします。