表と裏で違う「ピースサイン」
テレビなんかでも良く目にする「ピースサイン」、一般的には「Vサイン」とも呼ばれています。私自身も何かの拍子に「やった!」とかいって「ピースサイン」を出す事もあります。
この表現は、手のひらが自分に向いている時と相手の方に向いている時とで意味が違うようです。
掌が自分に向いている「Vサイン」は要注意!
オーストラリア、アイルランド、ニュージーランド、イギリス等では、侮蔑の表現として用いられるため要注意!
1992年にブッシュ大統領(父ブッシュ)がオーストラリアを訪問の際、友好の意味合いで車中から観衆に向かって手の平を自分に向けてピースサインを出し、大きな非難を浴びたようです。
「Vサイン」は、第二次世界大戦中、連合軍の「勝利」への合言葉のように用いられ、BBC(英国放送協会)は「勝利のV」キャンペーンを展開した事でも有名です。
最も印象深いのは、チャーチルの「Vサイン」、イギリスはこの難局を戦い抜くといった不屈の精神の象徴が「Vサイン」だったようです。
チャーチル首相も初めは手の平を自分に向けたり相手に向けたり、葉巻を指に挟んでといった仕草を見せたようですが、掌を自分に向ける「Vサイン」が「侮蔑」の意味を持つと知ってからは手の平を外側にした適切なサインを事あるごとに発していました。
ド・ゴールをはじめ連合軍の他の指導者もこれを用いるようになった事から「大戦勝利」の象徴的な振舞いとなったようです。
歴史的な背景を持つこのサイン、リチャード・ニクソンは、このサインをベトナム戦争勝利の印として用いていましたが、片やベトナム戦争に反対する若者達は、このサインを「平和のサイン」とし、「ピース(Peace)」を訴えた事から、「ピースサイン」という呼称が広まったようです。
日本では当たり前の「手招き」もアメリカでは反対に「あっちに行け」という意味に使われます。
ちょっとした事ですが、外国ではまるっきり反対の意味合いを持つような事もあります。
国内では問題ありまっせんが、外国に行く時には気を付けたいものです。