堺市の変人

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「サキソフォン・コロッサス」

テナーサックスの名盤「サキソフォン・コロッサス」、言わずと知れたジャズサックスの巨人ソニー・ロリンズの代表作です。

 

ピアノはイブシ銀を思わせるトミ―・フラナガン、ドラムが名手マックス・ロ―チ、流れるようなベースのダグ・ワトキンスですのでいう事はありません。

それぞれのパーツがしっかり鳴っていて、それでいて出過ぎる事無くロリンズのサックスを引き立てています。

 

1956年に録音されていますので、60年以上前の演奏ですが、今でもこの演奏を越える物にはなかなか出合えません。

1950年~60年頃の「巨人」と言われるプレイヤーがいかに凄かったかという事が演奏を通じて実感出来るCDです。

 

「バード」と呼ばれたチャリー・パーカー、「私は聖者になりたい」と語ったジョン・コルトレーン、過激な演奏のエリック・ドルフィーと同じくソニー・ロリンズは、サックスの音に痺れる方は是非一度聴いてみて下さい。損はしません!

 

このCDには、5曲収録されていますが、どの曲も4人の演奏が絶妙なバランスを保っていて耳に何の抵抗感も無く音が入って来ます。

相当のレベルの演奏でも、ドラムが耳に付いたりピアノやベースがぼやけ気味に感じる事がありますが、この演奏は何の不足も感じません。

このCDがジャズ入門の筆頭に挙げられる事も頷けます。

 

体を全く動かさず指だけが動いているパーカーの演奏も圧巻ですが、あまり良い録音が無いのが惜しまれます。(録音技術の問題ですのでいた仕方ないです)

コルトレーンの「クレッセント」と並び「サキソフォン・コロッサス」は、必ず持っておきたいジャズサックスの名盤です。(音質もOKです)

 

それにしても、ドラムとベースが目立つ事無くしっかりとリズムを刻んでいるのは聞いていても気持ちが良いものです。(「ウーン」と唸ってしまいます)

 

ソニー・ロリンズの太くてパワーが有りながらも情感満点のサックスの音には、文句なく惚れ惚れしますが、ドラムとベースの心地よいリズムセクションと目立たないながらもスイング感抜群のピアノがあって初めてこの名盤が出来たと改めて感じました。