堺市の変人

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「落陽」

NHKの「ザ・カバーズ」で吉田拓郎が歌う「落陽」が取り上げられていました。

確か、キャスターがリリー・フランキ―、ゲストが竹原ピストルだったと思います。

 

「落陽」は、当時の若者の心情を上手く表現している岡本おさみが作詞した拓郎の代表作です。

私も若い頃に良く聞きましたが、その頃はそんなに共感した覚えがありません。

しかし、じっくり歌詞を読み返すと「ウーン」と歌の心が伝わって来て、改めて良い歌だなと思ってしまいました。

 

この曲が作られた1973年当時は、学生運動が盛んな時代ですが、「反骨精神」や「真っすぐな正義感」が代名詞のような若者の気持ちが「この国と来たら、賭けるものなどないさ」という歌詞に表れています。

 

番組の中で「みやげにもらったサイコロふたつ」というフレーズに、驚きの声が挙がっていました。

フェリーの中でのサイコロ博打、チンチロリンはサイコロ3個と茶碗さえ有れば出来る博打です。

「サイコロふたつ」というのは、俺のようになるなという「じいさん」からの博打に溺れるなという若者へのメッセージのようです。

 

「俺だったら絶対に知ったかぶりをして、しつこく歌詞を書く」とフランキ―とピストルが、「サイコロふたつ」の意味を歌詞に入れなかった事に驚きと称賛を贈っていました。

私も、知ったかぶりをして、しつこい歌詞を書いてしまう事請け合いです。

 

時代を切り取ったような拓郎の歌の凄さを改めて感じました。

今回は、ピストルがカバーしましたが、ピストルの歌も良かったです。

今では、竹原ピストルのCDが2~3枚、棚に乗っています。

 

最近は、良い意味での「反骨精神」が無くなって来ているような気がします。

知らぬ間に時流に流されている私ですが、もう一度、若者の心意気を取り戻したいと思わせる名曲です。