堺市の変人

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「文明の衰退」

今日の新聞に「米中、エリート層との闘い」という興味ある記事が掲載されていました。

英ファイナンシャル・タイムズの記事を掲載しているものですが、米国と中国の将来の繁栄と安定にとって最も重要な問題はエリート富裕層を上手く抑えられるのはどちらか、という問題を提起しています。

 

故マンサー・オルソン(米経済学者)の著書「国家興亡論」(1982年)での「文明は富を握る層が政治に影響力を持つようになると衰退に向かう」という言葉を引用していますが、先進国・経済大国と言われる国々の共通の問題が36年を経て現実の問題となっているような気がします。

 

中国では上位1%の富裕層が富の約30%、米国では同じく1%が富の42%を握っていると言われています。

中国では腐敗撲滅運動が経済発展に必要とされているようですが、米国にはエリート層が握る権力に歯止めをかけようとする兆しは未だ見えないようです。

 

どちらにしても、富と権力が一緒になれば「文明の衰退」、人間の欲をどのようにコントロールするかがポイントのようです。

昔も今も変わらぬ人類の永遠の課題を突き付けられています。

 

「民主主義は最悪の形態らしい。ただし、これまで試された全ての形態を別にして」(チャーチル

人類が作った最高のシステムと思われている「民主主義」ですが、実は常にメンテナンスが必要な未完のシステムのような気がします。

政治(理想)が富の上に立ち、富をコントロールするという真の「民主主義」が忘れられるような事になれば、間違い無く「文明の衰退」が現実のものになってしまいます。

 

日本も同じ?

国民ひとり一人が、「理想」と「正義」の炎を燃やし続けて行く事が求められているのは確かなようです。