堺市の変人

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シルヴェストリのドヴォルザーク

以前にも、私の好きなドヴォルザークの「交響曲第9番(新世界より)」に触れました。

最も有名なのが、ケルテス指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の1961年盤ですが、今聴いているのは、シルヴェストリ指揮、フランス放送管弦楽団の1959年盤です。

 

この曲は、ケルテスをはじめスメタナ―チェク指揮(プラハ放送交響楽団)やクレンペラ―指揮(フィルハ―モニア管弦楽団)、アーノンクール指揮(ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)、クーベリック指揮(ベルリン・フィル)、カラヤン指揮(ウィーンフィル)・・・

と名演が多くあります。(アーノンクールカラヤンは私の好みではまりません)

今、流れているシルヴェストリは、雑誌なんかの評価順でもベスト20位にも入らないような演奏です。

 

当初は、音質は悪く評価が低かったようですが、リマスターされ東芝EMIから発売されたCDは、見違えるように音質が良くなったようです。(私はリマスター盤しか聴いていません)

ドヴォルザークの土臭さが感じられる演奏は、人気No1のカラヤン盤よりシルヴェストリ盤の方が作曲家の思いを表現しているようにも感じられます。(ボヘミアの香り?)

 

ベルリン・フィルウィーン・フィルといった超一流の楽団の音に比べると、音が少し雑にも聴こえますが、あまり綺麗な音でまとまっているよりも、少し雑味のあるフランス放送管弦楽団のほうが、新世界(アメリカ)からのドヴォルザークの切なる望郷の念が伝わって来るようで好感が持てます。

 

演奏そのものはテンポ良くグングン進んで行きますので迫力満点です!

今は少しボリュームを押さえていますが、目の前でオ―ケストラが演奏しているような音量で聴くと、聴き終った後「フ―」とため息が出てしまうような文句の付けようの無い演奏に聴こえました。(約40分の演奏が短く感じました)

 

あまり知られていない演奏ですが、隠れた名演に出会い、ちょっと得をした気分になったオッサンでした。