イヌと人 三万年の物語
NHKで「イヌと人 三万年の物語」を観ました。
三万年前は人と狼は群れで狩りをするライバルだったらしいです。
ある日群れの力の弱い狼が、下っ端故にあまり食物にありつけず、空腹にたまりかねて群れを離れ人の生活圏に入っていったようです。
当然、人の近くに居ると食物のおこぼれにありつく事も出て来ます。何時とは無しに人の群れのそばに居付いた狼が出てきたようです。人もまた狼が近くに居る事によって他の動物から自分たちの食物を守ることが出来るという事に気づき、狼と人との距離が近づいたのでは?という仮説から始まります。
フランスの洞窟の中から人の足跡と狼の足跡が一緒に、壁画の下で見つかっているところから(ラスコーの壁画よりも古い壁画らしいです)導かれた仮説ですが、そこから犬(狼)と人との付き合いが始まったとの事です。
どのようにして人と犬は仲良くなっていったのか?
どのようにして犬は人のために働くようになったのか?
とてもわかりやすく興味深い内容でした。
牧羊犬を始め、アフリカで密猟者を何日にも渡って追いかける犬(臭いを追い続けます)、カンボジアで地雷に含まれる火薬の臭いを嗅ぎ分けて地雷除去に尽力する犬、PTSDに陥った人を介助する訓練をされた犬・・・
本当に人の役に立つ素晴らしい働きをする多くの犬が紹介されていました。
家内と二人で「すごいなー」と言いながら見ていたのですが「地球上の全ての犬のDNAをたどっていくと数匹の狼にいきあたる」という内容のところで、二人そろって我が家の凡犬を見てしまいました・・・
凡犬、自分のベッドで脚を放り出してぐーすか寝てました。
腹を出して寝ている姿は狼というよりも、豚の末裔のような・・・
「これが狼の末裔だなんて信じられへん・・・」と家内が言い出しました。
昔は勇敢に獅子を追っていた柴犬の成れの果て・・・という感じです。
現代の犬の主な働きはと言えば「癒し」なので、しょうがないとは思うのですが、働く犬を見るにつけ、我が家の凡犬の日頃の行動は「犬に退化」を証明する材料になると確信するオッサンでした。