堺市の変人

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「核のボタン」

新年早々、不愉快なニュースが流れていました。

 

北朝鮮金正恩委員長が新年の辞で、「核のボタンが私の机上に常に置かれている」と述べた事に対し、トランプ大統領は「俺も核弾頭を持っているが、やつのよりもでかくて強力だ。それに俺のボタンはちゃんと作動する」とツイッターで返しています。

 

「無差別に何十万人もの人々を一瞬にして殺戮する核兵器を簡単に口に出して弄ぶな!」思わず怒りがこみ上げてきました。

今日までも、核抑止力は東西陣営の均衡を保つために存在していましたが、これ程まであからさまに「俺の核の方が強いぞ」とマスコミを通じて言い合いをするということは、私には理解出来ません。

 

「核」がどれだけ取り返しのつかない惨事を引き起こすか考えれば、このような軽率な発言は出来ないはずです。

ただ、この事は単に米大統領北朝鮮委員長が悪いといった単純な問題では無いような気がします。

 

トランプ大統領は、今でも結構な支持率を保っています。熱狂的なトランプファンも未だ多く存在している事を考えると、現代社会の抱えている問題は根深いようにも思われます。

 

民主主義と資本主義という現代社会を繁栄に導いてきたシステムが機能不全・コントロール不全に陥っている事は兼ねてより指摘されてきましたが、資本主義による極端な富の偏重があるのにも関わらず、富の再配分という民主主義の機能が多くの国で機能していません。

 

ポピュリズム(悪い意味での大衆迎合主義)が、多くの国でもてはやされていますが、そこには「世界の人々が平和に共存する」「戦争はしない」といった理想が無いように思われてなりません。

第二次世界大戦後、世界の人々は平和のためなら自分は少し我慢しよう。といった思いがあったような気がしますが、今ではそれが後退しているような気がします。

 

このままでは、トランプ大統領が辞めた後も、第二、第三のトランプが現れるような気がしてなりません。