堺市の変人

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懐かしの「お染ブラザーズ」

昨日、「お染ブラザーズ」の染之助師匠の訃報が流れていました。

70年以上もの間、太神樂(だいかぐら)の曲芸で「おめでとうございます!」「いつもより余計に回しております!」といって人々を笑わせていましたが、もう見られないとなると少し寂しい気持ちになります。

 

私自身、若い頃は流行りの漫才なんかを良く観ていました。「染之助・染太郎」の芸は、古く感じ余り興味が湧かなかったのですが、もう観られないと思うと残念でなりません。

いつかテレビで「お笑い」の芸人さんも昔は日本舞踊や謡いなどの芸事を身に付けている人が多かったような事を言っていましたが、確か染之助も日本舞踊をやっていたようです。

 

太神樂は、神社を祭る舞楽が発祥の芸ですから歴史的にも日本の風土から出て来た祭事の一つです。

ですから、縁起が良いのは言うまでもありません。染太郎の「おめでとうございます!」なんかは、お正月にピッタリのような気がします。

 

実は、「お染ブラザーズ」の兄弟仲はあまり良く無かったようですが、舞台の二人は息がピッタリ合い、そんな事は微塵も感じさせなかったのは、さすがに「一流芸人」だなと感心させられます。

 

このような基本がしっかりした「芸」が、また一つ観られなくなりました。

訃報に接し、「しっかり観ておけば良かった」とつくづく反省させられます。

 

親も居なくなってから良さが分かるように、本物の芸は観れなくなって大切な物を無くしたような気持ちにさせられます。

いつまでたっても、気付くのが遅いオッサンでした。