堺市の変人

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一足の「靴下」

先日、山の道具を整理していましたら一足の「靴下」が出て来ました。

山用の毛の靴下ですが、30~40年位前に履いていた物です。

 

まだ使えるかな?と思い手に取ると両足共に踵の部分に補修の後があります。

冬山用に使っていたものですが、さすがに一番体重がかかる踵が擦り切れ丸くツギが当っています。

 

でも捨てられません!正月も山に行って親に心配をかけっぱなしの馬鹿息子だったと思いますが、この靴下は心配しながらも母が補修してくれた物です。

昔は、靴下に限らずズボンでもシャツでも破れたら補修して使っていました。

 

その母も今では施設に入り月に一回程会いにいく私の顔も分からなくなっています。

違う世界に生きているようで、寂しい気持ちにもなりますが、これだけは仕方が無い事です。

 

施設に入る前は、徘徊もあり一日の終わりには「今日も怪我をさせなくて良かった」を想う毎日でした。万難を排して自宅で見続けられたら良かったのですが還暦を過ぎた私には精神的にも体力的にも限界だったようです。

 

母の思い出が詰まった穴の空いた靴下!捨てる事は出来ません。