堺市の変人

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音楽写真家「木之下晃」

木之下晃は、カール・ベームカルロス・クライバー、ムスティスラフ・ロストロポ―ヴィチ・・・世界の名だたる指揮者・演奏家を撮り続けた音楽写真家です。

実は私も最近テレビで観るまでは知りませんでした。

 

しかし、番組で紹介される写真に一枚一枚が迫力満点!私なんか一生かけても撮れないような写真がてんこ盛りでした。

映像を観ていると、使っているのは昔のフィルムカメラ!今流行りのデジタルではありません!

加えて、「白黒」、もう脱帽するしかありません。

 

フィルムの映像はデジタルに無い空気感あると言われていますが、彼がフィルムにこだわるのが何となく分かるような気がします。

デジタルは、「1(有)」と「0(無)」の世界です。今でも「有るような無いような」といった部分は表現し難いようです。

それに本番となると指揮者は黒の燕尾服、白黒の方が圧倒的に迫力や深さを表現出来ます。

 

恥ずかしながら私も雪山は白黒が最も山の迫力を表現出来ると思っています。

デジタルでも白黒モードで撮れば同じでは?(私は単純にフィルムカメラのメカニカルな所が好きです。)

 

有名な写真家、土門拳の白黒写真にも通ずる迫力を感じました。土門拳の白黒写真もカラー写真以上の迫力があり、色彩すら感じさせるものですが、木之下の写真はカメラの性能(連写機能)が特段に向上しているせいもあり、一瞬の表情を見事に切り取っています。

 

木村伊兵衛土門拳のリアリズム写真とは少し趣が違いますが、指揮者の指先にみなぎる力を感じさせる表現力は、さすが世界の木之下と思わせるものがあります。

 

新しい発見をして、ちょっぴり得をしたような気分になりました。