堺市の変人

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映画「普通の人々」

1980年にアメリカで制作された「普通の人々」、一般的なアメリカの上流階級の幸せな生活が、長男の死により崩壊していく様が巧みな心理描写で描かれています。

一つの事故(長男の死)により母親が次男を受け入れ無くなって行く様、余りにも長男を愛し過ぎた母の心理を「メアリー・タイラー・ムーア」は巧みに演じています。

戸惑う普通の父親は、ドナルド・サザーランド!名脇役です。

 

最近のアメリカ映画のような派手さは全くありません。「普通の家庭」が舞台ですので地味な感じですが見応えは十分です。

アメリカ映画と言えば、ラストは「ハッピーエンド」という印象がありますが、この映画は違います。

家族の崩壊と結びつきが同時に表現されているラストシーンは、さすがアカデミー賞(作品賞・監督賞・助演男優賞・脚色賞)と感心させられます。

 

助演男優賞を受けた次男役のティモシー・ハットンを初め、三人の演技が光っていますが、監督はロバート・レッドフォード!彼の映画は、自然や町並みが美しいという印象があります。

 

決して大作ではありませんが、最近のアメリカ映画には無い、ストレート勝負で人間に向き合った映画のような気がします。