堺市の変人

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シューマン「交響曲第四番」

フルトベングラ―&ベルリンフルが1953年に録音した、シューマン交響曲第4番」は手放せないCDです。

一般的にフルトベングラ―といえば、ベートーベン!奇数番号の交響曲が有名です。

特にベートーベンの五番(1947年)と九番(1951年バイロイト)は、60~70年を経た今日でもこれらを越える演奏は無いと言われています。多分、これからも出てこないような気がします。

 

私もベートーベンの音楽は、なんとなく情景(ストーリー)が頭に浮かんで来るような気がしています。第九を聴いても、天地創造から始まり人間の一生が展開し最後は「歓喜」で最高潮!

偶数番号の第六番「田園」なんかは、田園風景がそのまま音楽になったように感じます。それぞれの物語を自分なりに作って楽しんでいます。

 

しかし、このシューマンの「交響曲4番」は、場面の情景は自分なりに想像しても、未だに私の頭の中では物語として繋がっていません。

ですから、どちらかというと聴き難い交響曲のはずなのですが?

 

何時もこの曲を聴き始めると、「分からんな」と思いつつも最後まで聴いてしまう不思議な演奏(曲)です。(演奏時間は第九の半分以下、30分余りで終わってしまいます。)

 

この演奏はフルトベングラ―自身が「生涯の演奏のベスト ワン」と言っていたように、彼の思いを楽団が100%音として表現している演奏のようです。

手勢の名門ベルリンフィルが指揮者の小さな動きにも完全に応え、無駄な音は一切鳴っていません!

 

フルトベングラ―とベルリンフィルの最高に良い部分が結実した歴史に残る名演!

だから、私にも聴き通せるのだと改めて思い知らされました。