堺市の変人

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「ブルーファン」

磁器といえばマイセン(ドイツ)、ミントン(イギリス)、ウェッジウッド(イギリス)、リチャードジノリ(イタリア)・・・とそれぞれ技を競った洋食器が日本でも店頭を飾っています。

 

西洋磁器の横綱は、やはり「マイセン」、300年前にヨーロッパで初めて硬質磁器を作ったのがマイセンですが、時の王アウグスト2世が中国の白磁や日本の伊万里に憧れ錬金術師を幽閉し制作を命じた事は有名な話です。

 

マイセン磁器が作られたのは1710年、伊万里は1610年頃、中国では1000年頃に景徳鎮で青白磁が盛んに作られていたようですから驚きです。

 

いかに、東洋からの影響が強かったかは、マイセンの「ブルーオニオン(東洋の図案ザクロを玉ねぎと誤認)」「インドの華」「柿右衛門」「ドラゴン(龍)」といった図案の磁器が作られている事からも窺えます。

 

目の前にあるのは、ロイヤルコペンハーゲンデンマーク)の「ブルーファン(Blue Fan)」、25㎝の皿ですが、西洋風でない所が気に入っています。

皿の縁に1~2センチ幅の呉須(青)の筋、それだけですが呉須の色が薄く、パステル調で暖かみを感じます。

 

洋食器は、凝った図柄が一般的ですが、この皿は呉須の部分に華を想わせるような定型の模様が並んでいるだけです。

「シンプル イズ ベスト」!20年以上前に買った物ですが飽きが来ません。

当時、ケーキ皿も有ったらと探したものでしたが、その頃に廃盤となったようです。

 

このお皿、よく見ると白の地模様に日本の扇子を広げた時の扇骨がデザインされています。

やはり、此処にも東洋が息づいているようです。