世界一の柿?
私の実家の庭は無花果(イチジク)のシーズンが終盤を迎える頃、柿のシーズンが始まります。
柿の木は4本、内3本は亡き父が亡くなる直前に植えた物で苗木だったものが成長して見事な実をつけるようになりました。
しかし、この柿の木、すべて「渋柿」なのです。
一度、まだ3本が苗木だった頃、以前からある柿の木の実が、家を留守をしている間に全て綺麗に無くなっているという事がありました。
柿泥棒は多分、「甘柿」だと思って盗って行ったのだと思いますが、「渋柿」だと知ってどうしたのかなと思います、翌年からそのような事は無くなりました。柿の実を木一本分全て取り切るということはとても大変な作業だった筈です。
家の柿の木はそんなに高い木ではないのですが、それでも梯子は必須アイテムです。
そして取った実はご近所さんに配りますが、皆さん「皮を剥いて干し柿にします」とおっしゃいます。しかし義母は「合わせ柿にする」と言います。
柿を合わせるというのは渋抜きをする方法です
まず、焼酎(35度の物)を用意します。(ホワイトリカーでもOK)
・柿は水で洗っておきます
・焼酎を適当な器に入れます
・柿のヘタの部分を焼酎に漬ける(5秒くらいでOK、いつも適当です)
・ビニール袋にヘタを下にして並べていく
・一段目が並べ終ったら焼酎を霧吹きで振りかける
・これを繰り返して三段くらいになったらビニール袋の口を縛って常温で放置
気温によって違いがありますがだいたい3日~5日で渋が抜けるようです。
柿は木に成っている時の日当たりの具合で、熟し度合いが違いますので袋の中の柿も渋が抜ける日数が違ってきます。そろそろかな~と思ったら一つ切ってみて渋が抜けていたらOK、渋が抜けた物から順番に食べていきます。
あまり放置すると熟しすぎてジュクジュクの柿になってしまいますのでご注意を!(家内の友人は熟しすぎた柿は、牛乳と水と熟し過ぎの柿をミキサーに入れてミックスジュースを作ってみたら檄うまだったそうです。)
今年も義母が渋抜きをした柿を我が家に返してくれました。
その時の一言「今年の柿はめちゃくちゃおいしいわ~本当に上手く合わさった。世界一の柿やで!」
自分が渋抜きした柿を「世界一」という所がなんとも義母らしい表現です。(家内にもその傾向があります。血ですね!)
さぞやと思い「世界一の柿?」を食べてみたのですが、普通の味でした。
家内と「世界二くらいやんなー」と笑いながら食べました。