堺市の変人

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「ゲルニカ」

 「ゲルニカ」といえばピカソの代表作として余りにも有名な絵画です。今まで、私はニューヨーク近大美術館に保管されていると思っていたのですが、現在はスペインのソフィア王妃芸術センターが所蔵しているようです。

 私にとって大抵の絵画はコ―ピーでも十分に楽しむ事が出来ます。(正直な所、オリジナルか複製か解らないオッサンです。)

 しかし、この「ゲルニカ」だけは原画(壁画)を見てみたいと思わせてくれます。ドイツ軍のゲルニカ(スペイン)に対する無差別爆撃を題材とした此の絵に込められた「反戦」や「抵抗」の思いは、戦争に明け暮れた20世紀を象徴する絵画ともいわれています。349センチ×777センチの大作ですので、オリジナルなんか見れば、押しつぶされそうな気持になってしまうでしょう!なにせ、題材が題材ですから仕方がありません。

 今日、ゲルニカは名作中の名作として不動の地位を占めていますが、発表当初の評判は写実性の無さゆえに余り評判は良く無かったようです。有名なフランス人建築家のル・コルビュジエは「ピカソの壁画は醜いばかりで、観る者の心を萎えさせる」と酷評しています。20~30年は評価が低く不遇の時代を送ったようですが、徐々にピカソのメッセージが人々に理解されていったようです。

 今では、数え切れない程多くの人々が此の絵を見て、「戦争」の恐怖を肌で感じている事は間違い有りません。

 しかし、未だに悲惨な「戦争」や「無差別殺戮」が繰り返されているのをみると、私達は「歴史の教訓を余り生かしていないのでは」と思ってしまいます。

 私には原画を見る術はありませんが、何時の日か此の人類の遺産が日本に来るような事があったら、何を置いても飛んで行きたいです。