堺市の変人

堺市から情報を発信する変人親父です

歴史は繰り返す!

 イギリスは昨年の国民投票を受け今年の1月にEU離脱を正式に表明しています。

フランスの大統領選は、過半数を獲得した候補者が居ない為、改めて親EUと反EUの決戦投票が行われる事になっているようですが、二回目の投票日5月7日はフランス一国に留まらずヨーロッパの将来にも重要な影響を及ぼす大切な日になるような気がします。

 ヨーロッパ大陸の諸国は、第一次世界大戦第二次世界大戦を経て、二度と悲惨な戦争を起こさないシステムの構築を模索してきました。鉄鋼と石炭をめぐるフランスとドイツの争いを防ぐべく欧州石炭鉄鋼共同体の設立に始まり、EEC(欧州経済共同体)・EC(欧州諸共同体)・EU(欧州連合)と段階を踏んで戦争に対する防波堤を築いてきたともいえます。

 最終的には各国の外交や軍備の統合も論議がなされていたようですが、先ずは経済圏と通貨(ユーロ)の統一がヨーロッパ大陸の繁栄と戦争の再発防止に不可欠であるという強い思いが有ったように感じます。

 チャーチルも早くから「ヨーロッパ合衆国」(イギリスは含まれていなかったようです。)という概念をもっていたようですが、二度の大戦で国土が荒廃したヨーロッパが大きすぎる代償をはらって有るべき姿を追い求めてきた一つの形で有るようにも思います。

 アメリカのトランプ大統領は「アメリカファースト」を提唱し、イギリスはEU離脱、ヨーロッパ各国でポピュリズム大衆迎合)がもてはやされている事を考えると半世紀以上歴史が逆戻りしているような気がしてなりません。因みに、米国は移民の流入に厳しい政策をとるようですが、アメリカで移民で無いのは「ネイティブアメリカン」だけでは?トランプ大統領も立派な移民の子孫です。ヨーロッパからの移民が良くも悪くも今のアメリカを創ったと思います。

 フランスがEU離脱なんて事になると、次はドイツ・・・EUに代わる戦争の防波堤は無い訳ですから、「歴史は繰り返す」といった事にならないか不安な気持ちになります。

 戦争だけは絶対に起こしてはなりません!

 戦場に命を懸けるのではなく、戦争を起こさせないため命を懸けたいものです!