堺市の変人

堺市から情報を発信する変人親父です

健康な器

 大分県の日田の郷は、焼き物で有名な町です。そこで焼かれている「小鹿田(オンタ)焼」は、私のお気に入りの一つです。「飛び鉋」「刷毛目」「櫛描き」など、味わい深いものがあります。

 この焼き物は、あくまで日常雑器として造られていますので、代々続いている数件の窯で焼かれる物には作家の「銘」などは入っていません。ですから値段もそんなに高く無いです。

 一番気に入っている所は、とにかく強くて長持ちします。(古い物では40年位前のを今も使っています。)そこに職人さんの熟練の技が加われば最高です。お皿をみても一つとして同じ物は有りませんが、慣れた職人さんが造ったものは、元気がよく躍動感を感じます。同じ物を何年にも渡って造っている訳ですから、当然と言えば当然かもしれませんが、その熟練の技から生み出される器は素朴で健康そのものです。(変な色気は全く有りません。)

 当然、華美な装飾や絵付けは一切されていませんので、料理が器に負けるということも無いです。(我が家にピッタリ!)

 益子焼丹波立杭焼備前焼きも好きですが、どうしても新しい物より昔に造られた器の方に魅力(深み)を感じてしまいます。備前なんかは高くてなかなか手が出ません。

 それに比べ、小鹿田焼は土も釉薬も技法も昔のままで、古くからの伝統が受け継がれているような気がします。

 私も、2回ほど日田の里を訪れましたが、窯元を観てみたいと思いつつ行けていません。(どこの窯に行ったら良いのか分からないと言うのが正直なところです。)

 幸い、日田の亀山公園前の「小鹿田焼のさとう」というお店は、品揃えも多く十分に楽しめるお薦めのお店です。